2026年6月4日に「ドイツの病院改革と診療報酬制度の大胆な転換ー2024年の病院医療改善法のインパクトと今後の展望ー(2026年改訂版)を掲載しました。
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標記の論文については、すでに2025年12月1日にこのHPに掲載し、お知らせしたところですが、論文の最後でも触れておいたように、2025年2月の連邦議会総選挙の結果を受け、政権交代が行われ、第1党に返り咲いた中道保守CDU/CSU(キリスト教民主/社会同盟)のメルツ首相のもと、第3党に転落したSPD(社会民主党)との連立政権が5月に発足しました。そして、新政権は、その連立協定で合意したように、すでに2024年12月に公布・施行され、本格実施に向けて準備が進められていた病院医療改善法について、その基本的な方向性は継承しつつも、地域の病院医療の実態に即した例外措置の拡大や条件の緩和など、より柔軟な転換を求める各州当局や病院団体からの根強い修正要求を踏まえ、2025年11月3日に「病院改革修正法案」を連邦議会に提出しました。
この法案による修正内容をめぐっては、連邦政府と各州政府、病院団体などとの間で、また、各政党間で細部にわたる調整が進められ、最終的に2026年3月6日の連邦議会において、与党CDU/CSUとSPDの賛成多数で、野党となった緑の党やドイツのための選択党(AfD)、左派党(Die Linke)の反対を押し切って可決され、その後連邦参議院の承認も得て成立し、4月15日に施行されました。
この修正法により、当初の連邦レベルでの統一的な基準や規制の一部が緩和され、より地域医療の実情の配慮し、各州当局の裁量が拡大されましたが、それでも今回の病院改革の基本枠組みは、戦後のドイツの病院医療体系を抜本的に再編し、併せて2003年の導入以来、病院経営に大きな影響を与えてきたDRG (Diagnosis-Related-Groups)による診療報酬制度の適用範囲を大きく制限し、代わって、61の診療分野群のうち各病院に割り当てられた役割に応じて支払われる「準備状況に応じた診療報酬」が2028年から導入されます。
こうした直近の動向を反映するため、今回、当初の論文を全面的に見直し、修正法による修正内容を盛り込んだ形で2026年改訂版を作成し、掲載しました。これからの日本の病院医療のあり方にも大きな示唆を与える、期を画する改革だと思いますので、関心のある方はご覧になってみて下さい。
