本日、(故)岡嶋道夫・東京医科歯科大学名誉教授が生前に運営しておられた、ドイツの医学教育や医療に関するホームページに掲載されていたデータを引き継いで、このホームページのナビゲーションメニュー<ドイツ社会保障>のプルダウンメニューに<岡嶋道夫アーカイブ>を新たに設置しました。
ここをクリック頂くと、すぐに岡嶋氏のホームページが立ち上がり、同氏が生前に執筆されたドイツの医学教育や医療制度に関する膨大な量の貴重な研究成果を参照することが出来ます。
私は岡嶋氏とは直接の面識や交流はありませんでした。
2011年の始めの頃でしたでしょうか、当時から現在に至るまでお世話になり交流のあった土田武史氏(当時、早稲田大学教授)からご連絡を頂き、岡嶋氏がその研究成果を掲載しておられたHPの維持が困難になったことに伴い、これをどなたかに活かして頂きたいとしてCDに焼かれ、同窓の二木立氏(元・日本福祉大学学長、教授)に相談されたところ、ドイツの社会保障研究者に利用頂くのがいいだろうということで土田氏に連絡され、同氏のご紹介で、ご丁寧にCDをお送り頂きました。
その後、これらの精緻で膨大な論文、論考、そして多くの翻訳書のことはずっと気になりながら、目の前の自分の制度政策研究に追われる毎日でそのままになっていましたが、今回、自分がHPを立ち上げるに際して、改めて、岡嶋氏が亡くなる直前まで心血を注いで研究されてきた、これらの貴重な研究成果を広く一般にご紹介し、後続の研究者や実務家、関心を持って頂ける人たちにお伝えするのも、私の使命のように感じましたので、何とか私の拙い技術でも掲載にこぎ着けることが出来て、10年来の宿題をようやく果たせて安堵しています。
今回の決断に際しては、すでに岡嶋氏が2011年に逝去されているため、私のHPに掲載することが失礼にならないか、念のために土田、二木両氏にご意見を伺ったところ、お二人とも、掲載することは(故)岡嶋氏のご遺志にもかなうし、学問的にも非常に意味があるとして積極的に後押しして頂きました。
ここに経緯を記して、両氏には心からお礼申し上げるとともに、岡嶋氏が1993年に東京医科歯科大学を退官以降、2011年にお亡くなりになるまで、日本の医療の向上を願って精魂込めて研究された、その志と凄まじいご研鑽の成果とを、ぜひ読み取って頂き、これからの日本の医学教育や医療の向上に活かして頂ければと願うばかりです。
“2024年6月18日(故)岡嶋道夫(東京医科歯科大学名誉教授)のアーカイブを掲載しました” への2件のフィードバック
岡嶋先生の残された膨大で貴重なデータを継承され情報発信されたことに敬服いたします。勉強させていただきたいと思います。
下世話な話で恐縮ですが、小島敏郎氏(昭和48年環境庁入庁)が小池都知事の学歴詐称に関し東京地検に告発状を提出したというネット記事を目にしました。小島氏とは、環境庁出向時に同じ課に在籍したことがありますが、頭の切れる非凡な方という印象でした。もともと小池知事の学歴詐称問題には胡散臭さを感じていたところ、小島氏の告発で面白くなってきたなと感じています。
後半の野次馬根性のコメント、ご容赦ください。
とても魅力的な新しい額縁が出来上がりましたこと、心からお祝い申しあげますとともに、これからのご発展を祈念します。
今回、故・岡嶋道夫氏のアーカイブが斯くも立派に再生され、改めて広く公開されたことに大変感銘いたしました。
岡嶋先生とは、私の小文(週刊医事新報)を読んで下さったあとの質疑応答からお付き合いが始まりました。拙文をお読み頂き、ご自身の感想と確認事項等について手際よくお話しされたことを今更ながら懐かしく思い出します。以後、7-8年位の比較的長期に渡る期間の交流(FAX交換)でした。
その間にケルン近郊で開業医をされていた柴田三代治医師をご紹介する機会があり、お二人の間の有意義な交流は、時に私も割り込んだ形で、柴田先生が2004年に急逝されるまで続きました。それから7年後の2011年6月3日に岡嶋道夫先生が逝去されました。
今回、再復活された岡嶋先生の一連の作品をもう一度読み切ってみたい思いで楽しみにしているところです。法医学者の文章は切り口鮮やかで、エビデンス・ベイストなところが魅力的ですね。