比較社会保障研究室(コータローの社会保障塾)
Comparative Studies on Social Security Systems (CSonScubed)

 初めまして。コータローの社会保障塾にようこそ!


 社会保障は、医療保険や介護保険、年金などの社会保険から、高齢者、子ども、障害者などを対象とした社会福祉まで広範囲に及びます。また、各制度は長い間の社会の歴史の中で、必要性とその置かれた政治、社会や財政状況の中で作られ、発展してきた結果、内容は複雑で、現在では国の予算の半分以上が使われる巨大な制度でありながら、全体像の把握は容易ではありません。
 こうした社会保障の姿を分析し、現在とこれからの社会の実情に適した給付と負担(租税と社会保険料)のあり方を考え、決定するには、社会学的な実態の分析から法規範的な検討、財源確保など財政面での検討、マクロ経済への影響など、総合的に把握することが不可欠ですが、現実にはとても困難です。

1883年に世界で初めて社会保険を創設したビスマルク(右)と皇帝ヴィルヘルム一世


 そうした中で、歴史も文化も制度も社会状況も異なるとはいえ、他の国で現実に採用された制度や政策の実際の展開やその長所・問題点などを分析し、それぞれの固有性と普遍性を見極め、わが国との総合的な比較検討を通じて、含意を導き出し、制度改革に生かす比較研究の手法は、明治以来日本が得意としてきた手法であり、現在でも、相互に学び合う有力な手法だと考えています。
 このサイトでは、そうした考えに基づいてこれまで私が行ってきた、ドイツを中心とした比較社会保障研究のささやかな成果をお伝えし、わずかではあっても関心を持っていただける方々に提供するために立ち上げたものです。活用頂ければ嬉しいです。
 なお、社会保障の概要をまず勉強してみたい方には、椋野美智子さんとの共著『はじめての社会保障第21版』(2024、有斐閣アルマ)を一読下さるようお勧めします。

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