比較社会保障研究室(コータローの社会保障塾)
Comparative Studies on Social Security Systems (CSonScubed)

2024年11月23日(土)開催の第20回在宅医療推進フォーラムに参加してきました


毎年11月23日の勤労感謝に日に定期的に開催されてきた、在宅医療推進フォーラムの記念すべき第20回の大会が、今年も東京ビッグサイトで開催され、お招き頂いて現地参加してきました。その概要は<こちらから>ご覧頂けます。今回はリモート参加はありませんでしたが、準備が整い次第、アーカイブ配信され勇美記念財団のHPにアップされますので、是非一度ご覧頂ければと思います。

私が、四半世紀前に設立された在宅医療助成勇美記念財団と、24時間365日の在宅医療を継続して実践してこられた(故)佐藤智医師とのご縁を頂いた経緯など在宅医療を巡る論考は、自分自身が母を自宅で看取って考えたことなどを含めて、週刊社会保障誌に掲載した<3編の時事評論>にまとめていますので、こちらをご覧頂ければ幸いです。

在宅医療は、携わる医師や看護師、ケアマネ、各種の療法士、ご家族、ご近所や地域の住民など、それぞれの実践に固有の思いや大切にしている価値観、地域性や個性があり、組織化された大規模な病院などと比べると一見脆弱に見えます。しかし、こうした優れた小さな取り組みが地域の中に広がり、相互のネットワークが地域からやがて県単位、そして全国に広がっていくなかで、あたかも脳のシナプスのように、環境の変化や緊急事態にもしっかり対応できる柔軟性の高い、強靱な社会の基礎を支えるシステムになっていくものと考えています。

今回も、午前中のブロックフォーラムで報告された、北海道、滋賀県、沖縄県での在宅医療普及・啓発活動の楽しく活発な活動状況からは、こうした取り組みが確実に全国の地域で深化・拡大していることを示していて、とても心強く拝聴しました。

また、午後の部での特別講演では、それぞれに素晴らしい報告がありましたが、私自身は、とりわけ地域の民家を使って普通の暮らしの中でのホームホスピスケアを実践していらっしゃる宮崎県の市原美穂さんの実践報告が強く印象に残りました。すでに全国的に普及展開しているようですが、もっともっとこうした新たな質の高い取り組みが評価され、各地で力強く展開していくように願います。

また、同じく午後の特別講演で在宅医療の歩みと現在地そして未来について報告された日本在宅ケアアライアンス副理事長の武田俊彦氏が紹介された<日本の在宅医療のあゆみ>のパンフレットが同団体のHPに掲載されたとのことでしたので、リンクを張りました。ご関心があればぜひご一読ください。

毎年これだけ大規模なフォーラムを開催されるのは並大抵のことではないと思いますが、今年も素晴らしい感銘を残した大会を支えられたすべての皆さんに心から敬意を表したいと思います。


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