比較社会保障研究室(コータローの社会保障塾)
Comparative Studies on Social Security Systems (CSonScubed)

2026年1月29日「オーストリアの年金制度」(2022年)をHPに掲載しました


2026年1月29日「オーストリアの年金制度」(2022年)をHPに掲載しました。これは2022年に『年金と経済』Vol.41 No.2に掲載した論文ですが、この度、4年ぶりに更新の依頼を受けた際にきれいなPDFを頂いたので、この機会に掲載したものです。

オーストリアの社会保障については、同じドイツ語圏で社会保険を中核とする点は同様ですが、もともとはまったく知識がなく、また大きな関心もありませんでした。たまたま、2019年に鈴木邦彦医師と松田晋哉教授に誘って頂いて、オーストリアの医療と介護の調査に参加した際に、医療や介護に止まらず、年金も含めて、社会保険を中心としたこの国のドイツとはまたひと味違う工夫や堅牢な制度構築に強く魅了されました。

その後、同誌へのオーストリアの年金制度に関する論文の執筆を依頼され、詳しく調べて分析したところ、ドイツのリースター年金のような一部に助成付きの積立方式を導入するなどの妥協をせず、賦課方式一本で、45年加入で65歳から生涯平均賃金の80%と、ドイツよりも格段に高い年金給付水準を保障していることが分かりました。一方で保険料率は、すでに1988年に22.8%に到達して以降、この水準で固定し、給付に不足する額は連邦一般財源で補填しています。それでも年金支出総額に占める不足補填のための連邦の繰り入れは18%に止まっています。このような高い年金水準は、ドイツでも関心を寄せられ、連邦議会の調査報告書も公表されています。

その特徴と日本への示唆に富む点については、
「オーストリアの年金政策が問いかける選択」(2022年9月5日)
として、週刊社会保障誌の時事評論に寄稿しています。

また、介護保障についても、ドイツや日本のような社会保険方式による現物給付は行わず、連邦一般財源により高い水準の介護手当を年金に併せて給付する独特の政策を選択しており、その興味深い点と日本への示唆についても、下記の時事評論に寄稿していますので、併せてご覧下さい。
「オーストリアの介護手当と介護サービス」(2019年11月11日)

なお、これから執筆する改訂版は、今年7月刊行の『年金と経済』誌(年金シニアプラン総合研究機構)に掲載予定ですので、そちらもご覧頂ければ幸いです。


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